2026年7月14日 更新

2026年7月8日、CPSC の e-Filing 義務化は予定どおり施行され、現在は義務化されています。アメリカ宛ての規制対象の消費者製品は、金額に関わらず(少額・直送を含む)事前の電子申告が必要です。
まだ対応がお済みでない方は、この記事の手順で今すぐ確認してください。「発送してから考える」では間に合いません。

eBay 貿易家 のり です。
CPSC の e-Filing 義務化、”自分は対象なの?”と不安ですよね。
大丈夫!やることを順番に整理しました。

この記事を読むと分かること

① 自分の商品が規制対象かを調べる方法
② 必要な書類(CPC / GCC)の準備のしかた
③ 税関へ電子申告(e-Filing)する流れ

読み終わると、自分の商品が対象かを判断し、必要な準備を始められます。

2026年7月8日から施行された CPSC(米国消費者製品安全委員会)の「e-Filing(電子申告)義務化」により、アメリカ宛ての規制対象の消費者製品について、事前に製品安全書類の提出が必要となりました。
直送(FedEx, DHL, UPS, 日本郵便など)で送る安価なおもちゃやアパレル製品であっても、規制対象品であれば電子申告が必須となります。
配送業者を利用してアメリカに発送する場合も、当該書類の提示を求められるようになりました。

eBay からも「新たな米国消費者製品安全委員会( CPSC )の要件の影響を受ける可能性のある商品を販売されているセラー」宛てに、事前準備を促すメールが届いているかと思います。

必要書類のデータ不足や不備があると、配達不可やアメリカでの販売権限の停止やアカウント全体の制限など、ポリシーに基づく措置が取られる場合があります。

詳しく解説していきますので、まだの方は今すぐ準備を進めましょう。

まず最初に全体像をつかもう

▶ 自分が対象か先に知りたい方は、ステップ2の Q&A へ
細かい話に入る前に、「結局、自分は何をどの順番でやればいいの?」という全体像をつかんでおきましょう。

今回の変更は、ざっくり言うと次の3つがセットになります。

自分の商品の「HTSコード(米国の品目分類番号)」を調べる
そのHTSコードが「CPSCの規制対象」に該当するかを確認する
対象外/免除なら英文を商品詳細に記載するだけ
該当するなら「CPC / GCC(製品安全書類)」を用意し、そのデータを税関に電子送信(e-Filing)する

この記事ではこの流れに沿って解説していきます。
HSコードとは

「HTSコード」「CPC/GCC」「e-Filing」と横文字が続きますが
・HTSコード = 商品を分類する番号(入口)
・CPC/GCC = 安全ですと証明する書類(中身)
・e-Filing = その書類データを税関に電子送信する仕組み(提出方法)
と整理すると分かりやすいです。

ステップ1:自分の商品の「HTSコード(米国の品目分類番号)」を調べる

HTS コードとは、米国が輸入品を分類するための番号です。
国際的な HS コードを土台に、米国では輸入品を10桁の番号で分類します。
このうち最初の6桁は世界共通(日本・米国・欧州・中国どこでも同じ)で、残りの桁が米国独自の部分です。
CPSC は2026年1月に「税関でフラグ(チェック印)が立つ約600件のHTSコード」の一覧を公表しました。
自分の商品の HTS コードがこの一覧に入っていると、税関のシステムで自動的に「安全書類のチェック対象」として扱われます。

ここで初心者が誤解しやすいポイント
・ 一覧に載っていなくても、規制対象なら書類は必要です。(一覧はあくまで「フラグが立ちやすい目安」で、すべての規制対象品を網羅しているわけではありません)
・ 逆に、一覧の HTS コードに当てはまるけれど自分の商品は規制対象外、という場合は「うちの商品は CPSC の対象外です」と知らせる ディスクレイム(Disclaim) という申告をしておくと、無用な足止め検査を避けられます。

HTS コードの調べ方

方法1:公式ツール(USITC HTS Search)で検索する【基本】

最も正確で無料の方法です。
1. 米国国際貿易委員会(USITC)の公式サイト hts.usitc.gov を開く
2. 上部の検索窓に商品名を英語で入力する
(例: camera 、 fishing reel、 cotton t-shirt )
3. 表示された候補から、自分の商品に一番近い説明の行を探す
4. その行の左側にある10桁の番号が HTS コードです

検索のコツ
HTS は「すべての商品を並べたリスト」ではなく、輸入品を分類するためのカテゴリの仕組みです。そのため身近な言葉で検索してもヒットしないことがあります。たとえば「toaster(トースター)」は見つかりますが、「phone charger(スマホ充電器)」は「static converters(静的変換器)」という別名で分類されているため、そのままの言葉では出てきません。うまくヒットしないときは、素材名(cotton, polyester, plastic, steel)や用途など、より一般的な単語で言い換えてみてください。英語が苦手な方はブラウザの翻訳機能を併用すれば OK です。

方法2:海外の仕入先・メーカーに聞く【いちばんラク】

その商品を米国へ輸出した実績のあるメーカーや問屋なら、すでに HTS コード(または最初の6桁のHSコード)を把握していることが多いです。
後述する「試験報告書の依頼メール」を送るときに、あわせて「この商品の米国向け HTS コード(またはHSコード)を教えてください」と聞いてしまうのが効率的です。
ただし注意点として、最初の6桁は国際共通ですが、7桁目以降は国ごとに異なります。
中国の仕入先からもらったコードがそのまま米国の HTS に存在しないこともあるので、もらったコードは方法1の公式ツールで実在するか照合しておくと安心です。
▶ 具体的な問い合わせ例文などは、ステップ3の メーカー問い合わせへ

方法3:判断に迷う商品は CROSS (過去の裁定)で調べる


セット品や分類が難しい商品の場合は、CROSS(Customs Rulings Online Search System) という米国税関の公式データベースが役立ちます。
CROSS には、輸入品の HTS 番号に関する過去の公式で法的拘束力のある裁定が収録されているため、「似た商品が過去にどう分類されたか」の実例を確認でき、自己判断の裏づけになります。

方法4:民間の無料検索サイトや AI 検索を補助的に使う

商品名を入れると候補を提示してくれる民間の無料ツールも複数あります。
ただし、こうしたサイトの分類結果はあくまで参考用です。
申告前には必ず公式の USITC の情報で確認してください。
あたりをつける入口として使うのがおすすめです。

HTS コードの分類は税額だけでなく規制の当否にも関わるため、実は専門性が高い作業です。
USITC の公式データベースも「これは助言ツールにすぎず、正確な分類については CBP(米国税関)に問い合わせるように」と明記しています。
高額な商品や分類に確信が持てない商品を継続的に扱う場合は、通関業者(ブローカー)や利用している発送代行サービスに確認するのが最も確実です。

ステップ2:その HTS コードが「CPSCの規制対象」に該当するかを確認する

次は、調べたHTS コードが CPSC の規制対象に該当するかどうかを確認しましょう。
▶ すぐに確認したい方は、ステップ2の 公式ツールで規制を調べるへ

そもそも米国消費者製品安全委員会( CPSC )って何?


米国消費者製品安全委員会(CPSC : Consumer Product Safety Commission)は、1972年に設立されたアメリカ合衆国の独立政府機関です。
その主な目的は、「消費者が使用する製品による負傷や死亡の不当なリスクから公衆を保護すること」にあります。
おもちゃから家電、家具に至るまで、数千種類もの消費者製品を監視していますが、自動車(NHTSA管轄)や食品・医薬品(FDA管轄)などは対象外となっています。

簡単にいうと「家の中やその周辺で使われるもの」という感じです
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主な活動内容

CPSC の具体的な活動は多岐にわたりますが、主に以下の5つの柱で構成されています。

  • 製品リコールの実施と監督

    欠陥のある製品や危険な製品が市場に出回った際、企業と協力してリコール(自主回収)を発表し、消費者への返金、修理、または交換を促します。

  • 安全規格の策定

    製品の安全性を高めるための「強制規格(法律で定められたルール)」の制定や、業界が自主的に定める「任意規格」の策定支援を行います。

  • 製品事故の調査とデータ収集

    全米の救急外来などから収集されるデータ(NEISS: 全国電子負傷監視システム)を分析し、どのような製品が、どのような状況で事故を引き起こしているかを調査します。

  • 消費者への啓発活動

    ウェブサイト(cpsc.gov)や SNS を通じて、リコール情報や季節ごとの安全対策(プールの安全、火災予防など)を発信し、消費者の安全意識を高めます。

  • 法律の執行と制裁

    安全基準に違反した企業や、製品の欠陥を報告しなかった企業に対して、罰金の科罰製品の販売禁止などの法的措置をとる権限を持っています。

対象となる商品

CPSC (米国消費者製品安全委員会)が定める規制は、製品の種類や対象者(子ども向けか一般向けか)によって多岐にわたります。

冒頭でお伝えしたように、アメリカ宛ての特定の子ども向け製品、特定のアパレル製品、およびその他規制対象となる一般商品を出荷する場合は輸入前に製品安全書類(CPC:子ども向け製品準拠宣言書とGCC:一般適合証明書)の提出が必要になります。

CPC と GCC は、自ら作成(自己宣言)する書類です。
作成のためには、製品が米国の安全基準を満たしていることを証明する「試験結果」が必要になります。
製造業者に連絡して「試験報告書」をもらえたとしても、それを元に自分で証明書(CPC/GCC)を作成することになります。

現在扱っている商品が「試験免除(Exempt)」に該当するか、あるいは「試験が必要」なものかを確認することから始めましょう!

eBay の出品内容を確認し、対象年齢をチェックしましょう。
子ども向けに設計または販売されている商品は「12歳以下対象」と明記し、該当する商品ごとに有効な CPC を取得して保有する必要があります。

コレクターズアイテムや子ども向けではない商品については、「13歳以上対象」など明確に区別してください。

eBay セラーが必ず確認したい3つのポイント

規制の細かい話に入る前に、eBay で販売している人が「自分は本当に対象なの?」と一番気になる点を、先に Q&A でまとめておきます。

Q1. 個人が趣味で売っていても対象?
→ はい。eBay での販売は、個人同士の取引でも「商業取引」とみなされます。
例外になるのは「贈り物」や「自分の私物を送るだけ」といった、販売を伴わない非商業的なやり取りだけです。
オンラインマーケットプレイスを通じた消費者間の販売は商業取引に含まれるため、eBay 販売である以上は原則すべて対象と考えてください。

Q2. 中古品も対象?
→ 製造された時期で変わります。
その商品に関する CPSC の規則・基準ができる前に作られた中古品は、証明書も e-Filing も不要です。
一方、規則の発効日より後に作られた中古品を販売目的で送る場合は、証明書と e-Filing が必要になります。
中古品を多く扱う方は、この「製造時期」の区別を意識しておきましょう。

Q3. 安い商品や少額なら免除される?
→ いいえ。 少額免税(デミニミス)の対象になるような安価な商品でも書類が必要な品目であれば、金額に関係なく e-Filing が必要です。
「安いから大丈夫」とは考えないようにしてください。

上記は CPSC公式FAQ ページからの抜粋になります。
これらの条件は商品ごとに異なりますし、制度は今後変更される可能性もあります。
最終的な判断は公式 FAQ と自社商品の規制で確認してください。

公式ツールで規制を調べる

製品ごとに適用される規制(16 CFR…)を特定するには CPSC が提供している Regulatory Robot(レギュラトリー・ロボット)」という公式ツールを使うのが最も確実で効率的です。

このツールは、質問に答えていく形式で、必要な試験や証明書(CPC/GCC)を自動的にリストアップしてくれます。

Regulatory Robot の使い方

1:公式サイトにアクセス

CPSC Regulatory Robot

2:製品情報を入力(英語)

・最初に「レポート名」を適当に決めます(例:Test_Product_01)

・規約に同意して進むと、製品カテゴリ(おもちゃ、衣類、家具など)の選択肢が出てきます。

3:質問に回答する

・「12歳以下の子供向けか?」「素材は何か?」「電源は使用するか?」といった質問に Yes / No で答えていきます。

4:結果(規制コード)の確認

・最後に、その製品に適用されるすべての規制(例:16 CFR Part 1610 など)が一覧で表示されます。

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英語が苦手な方は…

Chrome などのブラウザ翻訳を活用しましょう。
結果画面で出てくる 「16 CFR 〇〇」 という数字さえ特定できれば、そのあとの書類作成は可能です。

Regulatory Robot の操作が難しい場合は、JETRO(日本貿易振興機構)のサイトの貿易・投資相談 Q&A は具体的な品目ごとの規制や手続きが、日本語で非常に分かりやすくまとめられています。
サイト内の検索窓に「CPSC」や「子供向け製品 輸出」など KW を入力してください。
以下は抜粋になりますが、Q&A形式で詳しく掲載されています。

JETRO>貿易・投資相談Q&A>子供用玩具を輸出する際の留意点(CPSC/CPSIA全般)

対象外/免除だった場合

インボイスの Description に英語で記載すれば OK です。

■ 免除対象と出た場合

インボイスのDescriptionに免除根拠を英語で明記します。
記載例:Adult wearing apparel, 100% polyester. Exempt from CPSC testing requirement per 16 CFR §1610.1(d).

→成人用衣類、ポリエステル100%。16 CFR §1610.1(d) により、CPSCの試験要件は免除されます。

■ 規制対象外の可能性がある場合

該当カテゴリやHTSリストに無いときは、念のためDescriptionに記載します。
(*通関可否を保証するものではありません)
記載例:(製品の詳細な説明), Not subject to CPSC certification requirements.

→(製品の詳細な説明)、CPSCの証明書(認証)要件の対象外です。

▶ 配送会社別の対応は、ステップ3の 作った書類は、誰がどうやって税関に出すの?へ

CPC が必要なもの(特定の子ども向け製品)

12歳以下の子ども向け製品(おもちゃ、衣類、家具など)には CPC が必要です。
CPC が必要な商品に関しては CPSC :第三者試験および子供用製品証明書の取得を要求する規則に掲載されているので確認してください。

細かくて申し訳ないのですが、表を掲載しておきます。
ワンクリックで拡大できますので、参考にしてください。

*このリストは変更・追加になる場合があるので、上のリンクから最新情報を確認してください。

Children’s Product Certificate(CPC)子ども向け製品準拠宣言書

CPSC :子ども用製品証明書からの引用になりますが、以下の条件を満たす必要があります。

該当する各商品ごとに有効な CPC を取得、つまり CPSC が認定した試験機関(CPSC-accepted lab)で製品テストを受けることが義務付けられています。
メーカーに問い合わせて試験報告書がもらえない場合は自分でテスト依頼をしなくてはいけませんが、日本国内にも認定ラボは存在します。

CPSC 公式サイトの Lab Search で検索可能です。
ただし、すべてのラボがすべての試験に対応しているわけではないので、適用される具体的な規制番号を把握しておきましょう。
目的の試験項目が認定範囲に含まれていない場合もあるので、問い合わせをしておくとスムーズです。

GCC が必要なもの(特定のアパレル・一般商品)

特定のアパレル、子ども向けではない一般消費者製品には GCC が必要です。
芝刈り機、自転車、ヘルメット、携帯用燃料容器などが含まれます。

GCC が必要な商品に関しては CPSC :一般適合証明書(GCC)を要求する規則 – 一般使用/非児童製品に掲載されています。

*このリストは変更・追加になる場合があるので、上のリンクから最新情報を確認してください。

General Certificate of Conformity(GCC)一般適合証明書

CPSC :一般適合証明書からの引用になりますが、以下の条件を満たす必要があります。

GCC の場合、CPC とは異なり「認定ラボ」での試験は必須ではありません。
自社での試験や、原材料メーカーからの試験結果など「合理的な根拠(その製品が安全基準を満たしていることを客観的に説明できる具体的なデータと管理体制)」があれば OK です。

アパレル

燃焼性基準(FFA: Flammable Fabrics Act)の対象となる衣類が対象になります。
FFA は、衣料品や特定の家庭用繊維製品が、容易に燃え広がって着用者が重傷を負うのを防ぐために定められた米国連邦法です。
この基準は、生地が火に触れた際の「燃焼速度」を測定し、その速さに応じて製品を3つのクラスに分類されます。

・クラス1(通常燃焼性 / Normal Flammability)
火の広がりが比較的遅く、衣料品として使用が認められます。
ほとんどの衣類がここに該当します。

・クラス2(中間燃焼性 / Intermediate Flammability)
主に起毛生地(フリースやベロアなど)に適用される区分です。
注意が必要ですが、使用は可能です。

・クラス3(急速・激しい燃焼性 / Rapid and Intense Burning)
火が非常に速く燃え広がるため、衣料品としての販売が禁止されています。

すべての生地に試験が必要なわけではありません。
アメリカの燃焼性基準(16 CFR Part 1610)には、長年のデータから「これらは絶対に燃えにくい」と認められている免除規定があります。

以下のいずれかに当てはまる大人用アパレルは CPSC の「執行裁量(Enforcement Discretion)」により、GCC の作成・提出が免除されます。

逆に、綿100%の薄いTシャツや、シルクのブラウスなどは GCC(または試験データ)が必要になる可能性が高くなります。

ポリエステル100%などの免除規定の商品ではない場合、まずは仕入れ先(メーカーや問屋)に「アメリカ輸出用に、この素材の16 CFR の試験データ(または燃焼性試験の結果)はありますか?」とメールなどで問い合わせをするのが、一番コストがかからないかと思います。

▶ 具体的な問い合わせ例文などは、ステップ3の メーカー問い合わせへ

もし、仕入れ先から「そんなのないよ」と言われたり、返答がなかったりする場合は、日本国内の検査機関で見積もりを取るという方法を検討しましょう。

ステップ3:該当するなら「CPC / GCC(製品安全書類)」を用意し、そのデータを税関に電子送信(e-Filing)する

▲ 用語整理に戻る
自分の商品が該当すると分かったら CPC / GCC(製品安全書類)を作成します。
CPC と GCC のどちらも、役所が用意しているような「特定の決まった書式(指定の用紙)」はありません。

書類に記載すべき「7つの必須項目」

指定の書式はありませんが、書類の中に含めなければならない「7つの必須項目」は法律(16 CFR Part 1110)で厳格に決まっています。
以下の項目を英語で記載する必要があります。

項目
番号
記載内容(英語) 詳細
1 Product Identification 製品名、モデル番号、SKUなど
2 CPSC Safety Rules 準拠している規制コード(例:16 CFR Part 1610)
3 Importer/Manufacturer Info 証明書を発行する米国の輸入者、または製造者の情報
4 Contact Information 試験結果を保管している担当者の連絡先(氏名、住所、メール
5 Date & Place of Manufacture 製造年月と、製造された都市・国
6 Date & Place of Testing 試験が行われた日と場所
7 Third-Party Lab Info (CPCの場合) 試験を実施したCPSC認定ラボの名称・住所

メーカー問い合わせ

メーカーに問い合わせる際は、以下の2点を確認してください。

試験報告書(Test Report): これが最も重要です。
これがないと、証明書を作る「合理的な根拠」がありません。

証明書のドラフト(雛形): そのメーカーが既に米国へ輸出している場合、自分たちで使っている CPC/GCC のコピーを持っているはずです。
それをもらえれば、必要事項(16 CFRの番号など)を書き写すだけで済むので、作業が格段に楽になります。

まずはメーカーに、「米国輸出のために 16 CFR の試験データ(Test Report)をいただけますか?」と聞いてみてください。
それがあるかないかで、今後の手間が大きく変わります。

CPSC 試験レポート依頼メールの例文

コピペして使えます。
[]内のみ入力すれば OK です。

件名:
Request for 16 CFR Compliance Test Reports for [注文時の名称など商品が特定できるもの]

本文:
Dear [担当者名 (決まっていない場合:Sales Team)],

I hope this email finds you well.

We are currently preparing for the upcoming CPSC eFiling requirements in the United States. To ensure full compliance with U.S. safety regulations, we need the original Test Reports (not just a summary or draft certificate) for the following product:

Product Name: [商品名:例 "Children's T-shirt"]

Model Number: [型番:例 "SKU-12345"]

Specifically, we require the test results showing compliance with 16 CFR [該当する番号:例 "1610"].

Could you please provide the latest Full Test Report as a PDF? This report must include:

The name and address of the laboratory.

The exact date and location of the test.

The specific test results (Pass/Fail) for each regulation.

We appreciate your cooperation in helping us meet these mandatory safety standards. We look forward to hearing from you soon.

Best regards,

[名前/ショップ名]

【日本語訳】
件名:[製品名] に関する 16 CFR 適合試験報告書提供のお願い
[担当者名 または 営業チーム] 様
お世話になっております。
現在、弊社では米国における新たな規制である「CPSC eFiling(電子申告)」義務化への対応準備を進めております。米国の安全基準に完全に準拠するため、以下の製品に関する試験報告書(Test Report)の原本(要約や証明書のドラフトではなく、詳細な報告書)が必要となります。
製品名: [製品名を入れる]
型番: [型番・SKUを入れる]
具体的には、16 CFR [該当する番号] への適合を示す試験結果を必要としております。
つきましては、最新のフル・テストレポート(PDF形式)をご提供いただけないでしょうか?
レポートには以下の項目が含まれている必要があります。
試験を実施した検査機関(ラボ)の名称と住所
試験が実施された正確な日付と場所
各規制に対する具体的な試験結果(合格/不合格)
これらの法的安全基準を満たすため、貴社のご協力をお願いしたく存じます。
お忙しいところ恐縮ですが、お返事をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
[あなたの氏名 / 会社名・ショップ名]

返事が来たらチェックすること

メーカーから返信が来たら、以下を確認してください。

Pass:合格という文字があるか

Date of Report:試験日が1年以内であるか(古すぎると無効になる場合があります)。

Product Matching:レポートに記載されている商品名や素材が、実際の仕入れ品と一致しているか。

Lab Information:認定されたラボの名前と連絡先が明記されているか。

相手からの返信でよくあるパターン

メーカーから返信があった際、以下の言葉が含まれていたら注意してください。

Attached is the COC (Certificate of Compliance)
→ 「証明書を添付しました」という意味ですが、これだけでは不充分です。
「この根拠となる Test Report も必要です」と再度伝えましょう。

Thank you for the draft. To comply with CPSC record-keeping requirements, could you also provide the original 'Test Report' that supports this certificate?

(ドラフトをありがとう。CPSCの記録保管義務を果たすために、この証明書の根拠となる『試験報告書』の原本もいただけますか?)

もし「報告書は社外秘で見せられない」と言われた場合は、少なくとも「報告書番号(Report Number)」「試験日」「試験機関名」の3点は必ず共有してもらうようにしてください。

The fabric is exempt
→ 「その素材は試験免除対象です」という意味です。
その場合は、なぜ免除なのか(例:ポリエステル100%だから等)を証明する資料を求めてください。

メーカーからもらったドラフトの内容が古かったり、転記ミスがあったりする場合、「虚偽申告」になってしまう恐れがあります。
注意してください。

自己宣言の責任

書類自体は自分で作れますが、万が一事故が起きた際や税関でチェックが入った際にすぐに試験レポートを提出できる状態にしておきましょう。
「メーカーに今から問い合わせます」では間に合わない可能性が高いです。
もしアメリカの税関や CPSC から「この証明書の内容が正しいという証拠を出してください」と言われた際、正しい試験報告書が出せなければ、その証明書は「根拠のない虚偽の書類」とみなされ、商品の没収や罰金の対象になるリスクがあります。

7つの必須項目をしっかり押さえましょう!

作った書類は、誰がどうやって税関に出すの?

7つの必須項目を埋めて書類(CPC/GCC)を作っても、それだけでは終わりません。
そのデータを実際に税関へ送る必要があります。
書類データを税関(CBP)のシステム(ACE)へ送るのは、輸入者(Importer of Record)の責任で、通常は通関業者(ブローカー)経由で行われます。
使っている発送方法で対応が変わります。

また CPSC は証明書を登録・管理できる公式システム「CPSC Product Registry(CPSCプロダクトレジストリ)」を用意しています。
登録の有無で、やることが変わるケースがあります。

CPSCプロダクトレジストリとは?
自分で作った適合証明書(CPC/GCC)を、CPSCの公式サイトに登録しておける“証明書の保管庫”です。
登録すると、その証明書に3つのID(商品ID・証明者ID・バージョンID)が発行されます。
・レジストリ未登録=都度申告(Full方式)は、発送のたびに証明書や7つの必須項目を提出する方法です。
まだ登録していない人や、単発・少量で送る人向け。まず始めるならこちらです。
レジストリ登録済(Reference方式)は、先に証明書を登録して3つのIDをもらっておき、以降はそのIDを書くだけで済ませる方法です。
同じ商品を繰り返し送る”定番セラー”向けで、量が多いほどラクになります。

まずは未登録=都度申告で OK。
同じ規制対象品を継続的にたくさん送るようになったら、レジストリ登録を検討しましょう。
登録はCPSCプロダクトレジストリの公式説明ページで行えます。
英語サイトなのでブラウザの翻訳機能を使うと進めやすいです。

■ 日本郵便(UGX)
送り状作成時(国際郵便マイページ/Hubez)の備考欄に「See Attached PGA Message Set」と入力し、証明情報(製品識別コード/該当する16 CFR規則/試験記録の保管者の連絡先)を書いたA4書類を、送り状一式とともにUGX専用パウチに封入します。
証明情報を準備できない商品はUGXで発送できません。

■ eLogi(選ぶクーリエごとに手順が違います)

FedEx
「ペーパーレス用その他ファイルアップロード(PDF)」から専用フォームをアップロード(追跡番号欄は空欄でOK)。
・都度申告(レジストリ未登録)
FedEx専用フォーム(未登録用)
・レジストリ登録済
FedEx専用フォーム(登録済用)
DHL
・都度申告(未登録)
方法1:適合証明書(GCC/CPC)のコピーをパウチに同封
方法2:インボイス(ラベル用商品詳細)に「7つの必須項目」(商品ID・適用安全ルール・製造日・製造場所・最新テスト日・試験機関・記録管理者の連絡先)を直接記載
・レジストリ登録済
CPSCの3つのID(商品ID・証明者ID・バージョンID)をインボイスに記載
UPS
・都度申告(未登録)
自分で作成した適合証明書(GCC/CPC)を「ペーパーレス用その他ファイルアップロード(PDF)」からアップロード
・レジストリ登録済
3つのID(商品ID・証明者ID・バージョンID)をインボイスに記載し、CBP承認済のCertificationを同じ欄からアップロード
出典:eLogi 公式案内(2026年)/適合証明書サンプル:CPC例GCC例
■ SpeedPAK/eBay International Shipping
税関への申告(eFiling)は運送側が担当します。
セラーはSpeedPAKの案内に従い、安全情報や書類をアップロード、またはラベル印刷時に提供します。

 
*データ不備があると米国税関での差し止め・遅延のリスクがあります。
対象商品はクーリエにより追加手数料が発生する場合があります。
運用は随時更新されるため、最新は eLogi の案内と公式情報をご確認ください。

守らないとどうなる?

書類の不備や未提出があると、eBay 側の措置(配達不可・販売権限停止など)だけでなく、米国側でも重いペナルティを受ける可能性があります。

・最大60日間の貨物保留(その間の保管費用は自己負担)

・違反1件あたり最大で約12万ドル規模の民事制裁金(現行の調整後基準)

・以降の出荷が検査されやすくなる(リスクスコアの上昇)

また、証明書と試験記録は作成日から最低5年間の保管が義務づけられています。
税関から求められたらすぐ提出できるように、整理して保管しておきましょう。

テンプレート化のすすめ
CPC/GCC が必要な商材を扱うことが多い場合は、7項目を埋めた英語のテンプレートを作っておくと作業の効率化がはかれます。

まとめ

おつかれさまでした。
CPSC の e-Filing は複雑に見えますが、やることは次の3ステップです。

① HTSコードを調べる → ② 規制対象か確認する → ③ 該当すれば書類を用意して電子申告

まずは主力商品を1つ、Regulatory Robotで調べてみてください。
対象外と分かれば安心、対象でも今から動けば大丈夫です。
用語や手順で迷ったら、記事上部の整理や各ステップに戻って確認してくださいね。
最新・正式な情報は公式サイトでご確認ください。

不安や、分からないこともあると思います。
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今回、掲載した以外にも eBay に関してYouTube で解説しています。
よろしかったら、参考になさってください。
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